新着情報
本年度2回目のブランチカンファレンスを行いました
9月2日に本年度2回目のブランチカンファレンスを行いました。今回はそれに合わせて、来年度から開始される内科、外科、救急科による専門医研修の説明会も開催しました。
専門医研修はまだ日本全国ではっきりとした方針が決定されていないことから、当院でも手探りで準備をしている状況です。大学病院での専門研修と、長野赤十字病院のような一般病院での専門研修では、それぞれに利点、欠点がありますが、目指す将来のキャリアの違いによって、長野赤十字病院での専門研修の良さをアピールしてゆきたいと考えています。
ブランチのカンファレンスは、いつもと同じ形式で行われました。前半に症例の提示とそのディスカッション、後半にブランチ先生によるレクチャーでした。症例は、3日前からの軽い咳に続いて、突然の呼吸困難が発症して、救急外来に搬送された7歳の女児でした。この児は海外在住の旅行者で、その地域ではH1N1pnd2009が流行しており、昨シーズン長野県で流行したH3N2とは異なる型のインフルエンザでした。H1N1pnd2009は上気道のみならず、下気道にもウイルスが侵入しやすく、急激な肺炎を起こしやすいものです。
後半では、ポリファーマシーの講義がありました。日本でも多くの患者さん、特に高齢者はたくさんの薬を内服していることがありますが、薬の副作用から様々な症状が出現することがあること、それをどのように整理してゆけばよいかなどをScotland のPolypharmacy Guidance (2015)を基に解説されました。Polypharmacyを通して、診断学だけではなく、その後の長い治療を念頭において診療することが大切であると強調されました。
次回のブランチカンファレンスは来年の1月で、またご報告いたします。