診療科・部門
精神科

概要

診療対象は、身体合併症ケースなど、当院でなければ診療できないケースで他院からの紹介患者を優先し、病院、一般科、施設、保健所などと医療連携をすすめます。

診療の特色

常勤医師5名(うち精神保健指定医4名)で診療している有床総合病院精神科です。病棟は35床の完全閉鎖病棟1病棟です。

診療内容は、

  1. 身体合併症のある精神疾患、初発の精神科疾患で身体疾患との鑑別疾患を要する方に、一般科と協力して対応します。
  2. 急性期の精神疾患に対応します。
  3. 精神科病院、精神科クリニック、一般科、精神科リハビリテーション施設、保健所などと医療連携を行っております。3ヶ月以上の入院は精神科病院への転院を前提とします。
  4. 夜間休日の精神科救急は、北信全域、または東信も含む広範囲の地域精神科病院と合同の輪番制となっております。
  5. 自殺企図または自殺企図疑いで救命救急センターに入院する方に対して、救急科協力で精神科的対応を行います。
  6. 他科入院患者へのリエゾン診療を行なっています。また他科と連携して、がん診療の一環(緩和ケア)や移植医療(骨髄移植・腎移植)に関わる精神医療を提供します。
  7. 精神・身体両面の対応を要する摂食障害の治療を行います。
  8. 統合失調症や気分障害に対して、麻酔科と連携して修正型電気けいれん療法を行なっています。
  9. 治療抵抗性統合失調症に対して、クロザピンを用いた治療を行なっています。同薬剤の副作用の危険に関して、血液内科や内分泌内科と連携し、適正な検査を行いながら対応しています。

なお、状態が安定している精神科疾患のみの方の場合、精神科クリニックや精神科病院への転院をご紹介する場合がありますのでご了承ください。

医療設備

病棟は10対1看護体制の全閉鎖病棟で、35床(保護室3床と観察室1床を含む)運用としています。病棟内に修正型電気けいれん療法を行う処置室があります。感染症対策としての隔離・行動制限や検査は、精神科的な実臨床を損なわない妥当な範囲で適宜行っております。
入院時には所持品検査があります。リハビリテーションとして通常の総合病院医療の範疇の理学療法と作業療法、言語療法を行っておりますが、精神科に特化した広い作業療法施設はありません。また、デイケア・ナイトケア施設はありません。ピアノ室や屋上を利用した運動施設があります。

行動制限

当院の精神科病棟は閉鎖病棟です。任意入院は、閉鎖病棟であることに十分な了解が得られた場合にのみ、短期入院を前提に行います。同意能力に問題があり、あるいは同意の維持に問題があり、なおかつ明らかに精神科入院治療を要すると精神保健指定医が判断した場合には、医療保護入院の形態を考慮します。急性期治療は、保護室隔離よりも薬物療法や修正型電気けいれん療法を優先しています。危険防止のために、抑制帯を用いた行動制限を行うことがあります。

適正な薬物療法について

抗精神病薬の単剤化を推進し、多剤大量併用療法を回避すべく調整しています。また当院は自殺目的の過量服薬患者の救急対応を多く行っている医療機関であることから、当院精神科では過量服薬時に著しい危険を招く睡眠薬の処方に関して制限を行うとともに、睡眠薬の過剰な処方を控えるよう、県内の医療機関に呼びかけています。

臨床教育

当院は研修教育機関として、医学生らのさまざまな実習、初期研修医の研修を行っております。初期研修プログラムは当院独自のものと信州大学と協力したものがあります。精神科は全初期研修医に4週間以上の研修を行っております。また信州大学などと協力して専攻医(後期研修医)の専門医研修を行っております。病棟ではさらに看護学生、薬学部の学生、管理栄養士要請過程の学生らの実習も受け付けております。

予約

初診については、他院からの紹介状のある方を優先しています。初診は午後3時から4時に電話での予約を受け付けております。再診予約は診療の際に行うため、電話での再診予約は受け付けておりません。

診療実績

日本精神神経学会の基準に基づく、当院精神科専門領域における2023年の各症例件数

1)疾患
年間症例数(重複無し)
【F2】統合失調症456件
【F3】気分(感情)障害461件
【F1】精神作用物質使用による精神および行動の障害128件
【F0】症状性を含む器質性精神障害277件
【F4,F7,F8,F9(F50)】児童・思春期精神障害(摂食障害を含む)272件
【F4(F50)】神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害(摂食障害を含む)473件
【F6】成人のパーソナリティおよび行動の障害52件
2023年1月~12月
2)入院治療
細目年間症例数(重複あり)
合併症・リエゾン422件
任意入院195件
医療保護入院63件
措置入院12件
応急入院1件
2023年1月~12月

スタッフ紹介

横山 伸 (よこやま しん)
役職:
部長
専門分野:
精神医学
卒業年:
平成元年卒
資格等:
精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、日本総合病院精神医学会認定精神科リエゾン専門医・指導医
塚田 拓也 (つかだ たくや)
役職:
副部長
専門分野:
精神医学
卒業年:
平成18年卒
資格等:
精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医
土屋 博紀 (つちや ひろのり)
役職:
医師
専門分野:
精神医学、消化器外科学
卒業年:
平成18年卒
資格等:
日本精神神経学会精神科専門医・日本精神神経学会精神科専門医制度指導医、日本外科学会外科専門医
鴻池 紗耶 (こうのいけ さや)
役職:
医師
専門分野:
精神科
卒業年:
平成20年卒
資格等:
日本緩和医療学会認定医
倉石 雄太 (くらいし ゆうた)
役職:
医師
高橋 武久 (たかはし たけひさ)
役職:
医師
専門分野:
総合病院精神医学
卒業年:
昭和43年卒
資格等:
日本精神神経学会専門医・指導医、日本総合病院精神医学会認定一般病院連携精神医学専門医・指導医、精神保健指定医

診療担当一覧

完全予約制

   
初診 AM 土屋 博紀  

横山 伸

鴻池 紗耶

倉石 雄太 休診
PM 土屋 博紀 塚田 拓也

横山 伸

鴻池 紗耶

倉石 雄太  
再診 AM 横山 伸
土屋 博紀

倉石 雄太

鴻池 紗耶

塚田 拓也

横山 伸
塚田 拓也
鴻池 紗耶

高橋 武久(非)

土屋 博紀
高橋 武久(非)

倉石 雄太

休診
PM 横山 伸
土屋 博紀

倉石 雄太

鴻池 紗耶

横山 伸
塚田 拓也
鴻池 紗耶

高橋 武久(非)

土屋 博紀
高橋 武久(非)

倉石 雄太