日本赤十字社の災害救護活動には、赤十字の人道的任務として自主的判断に基づいて行う場合と、災害対策基本法や武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(国民保護法)における指定公共機関として、国や地方公共団体の行う業務に協力する場合とがあります。
これらの災害救護活動を円滑に行うため、法律に基づき日本赤十字社防災業務計画や日本赤十字社国民保護業務計画を作成し、準備を行っています。 また、新型インフルエンザ等の未知の新感染症が発生した場合には、新型インフルエンザ等対策特別措置法における指定公共機関として、日本赤十字社新型インフルエンザ等対策業務計画に基づき、医療サービスの確保等の必要な対策を実施します。
赤十字救護班及びこころのケア
日本赤十字社は、災害時に備えて、赤十字病院の医師、看護師などを中心に救護班を編成しており、災害が発生するとただちに救護班を現地に派遣し、救護所の設置、被災現場や避難所での診療、こころのケア活動などを行います。
当院の救護班要員等の登録状況(令和5年12月1日現在)
救護班 | 5班(1班:医師1、薬剤師1、看護師3、事務員2) |
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救護班要員 | 医師5、薬剤師5、看護師15、主事10 |
こころのケア指導者 | 指導者13 |
日赤CoT | 医師3、看護師5、臨床検査技師2、作業療法士1、救急救命士1、事務員2 |
※日赤CoT ・・・ 日赤災害医療コーディネートチーム
災害拠点病院
災害拠点病院とは、各都道府県に災害時における医療救護活動の拠点となる病院を設置し、被災現場において応急救護を行う救護所や救急病院、救急診療所等との円滑な連携のもとに、災害時における重症患者の適切な医療を確保することを目的に知事がしているものです。
災害拠点病院には、「基幹災害拠点病院」と「地域災害拠点病院」により分類され、長野県においては、「基幹災害拠点病院」を県内1施設、「地域災害拠点病院」を県内13施設(二次医療圏全てに設置)指定しています。
当院は、長野医療圏の地域災害拠点病院のほか、県内唯一の基幹災害拠点病院の指定を受けております。
基幹災害拠点病院の役割 | 地域災害拠点病院の機能を有するほか、県下全域の災害拠点病院の機能を強化するための訓練・研修機能を有する病院であること |
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地域災害拠点病院の役割 | 二次救急医療圏の中核医療機関として、当該地域の災害拠点病院のとりまとめのほか、当該地域の災害医療体制を強化する機能を有する病院であること |
主な医療機器・救護資器材 | 医療セット、担架、折畳寝台、簡易ベッド、天幕、エアーテント、衛星携帯、業務用無線機、野外トイレ、発電機、人工呼吸器、搬送用モニター、ポータブル血液分析器、多機能ストレッチャー、除染設備、防護服 |
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主な備蓄資器材 | 毛布、非常食(五目ご飯、わかめご飯、パン缶、切り干し缶、ひじき缶、インスタントスープなど)、缶詰(2,000食:3日分)、飲料水(1,000ℓ:3日分) |
主な訓練・研修資器材 | AEDトレーナー、心肺蘇生訓練人形、医療セット |
DMAT
医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)から活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。
災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれています。
当院のDMAT隊員の登録状況(令和5年12月1日現在)
DMATチーム | 7チーム | 医師17、看護師16、業務調整員14 |
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統括DMAT | 6名 | 医師6 |
日本DMATインストラクター | 2名 | 医師1、業務調査員1 |
DMAT隊員のうち、医師5、看護師2、業務調整員2は長野県DMAT隊員
救護活動
過去10年の災害救護活動
当院の救護班要員等の登録状況(令和5年12月1日現在)
派遣期間 | 災害名・派遣先 | 派遣等状況 |
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令和2年1月12日 ~令和2年1月13日 | 新型コロナウイルス感染症 ダイヤモンド・プリンセス号(神奈川県) | DMAT:1(4) |
令和元年10月12日 ~令和元年11月30日 | 令和元年東日本豪雨(令和元年台風19号) → 活動記録はこちら 長野県長野市 ほか | DMAT:7(24) 医療救護班:6(47) こころのケア:3(9) 健康生活指導員:(31) DVT:1(5) 日赤災害Cot:(7) DMAT活動拠点:(18) DMAT調整本部:(7) |
平成30年7月25日 ~平成30年7月28日 | 西日本豪雨 広島県呉市 | 医療救護班:1(8) |
平成28年4月23日 ~平成28年6月6日 | 熊本地震 熊本県南阿蘇村 ほか | 医療救護班:1(7) 熊本日赤支援:(3) |
平成26年11月23日 ~平成26年11月26日 | 長野県神城断層地震 長野県北安曇郡白馬村 | DMAT:1(5)→救護班 医療救護班:1(7) |
平成26年9月27日 ~平成26年10月7日 | 御嶽山噴火 長野県木曽郡王滝村 | DMAT:1(8) 医療救護班:1(7) こころのケア:(2) 日赤災害Cot:(1) 災対本部調整員:(1) |
平成23年3月11日 ~平成23年7月30日 | 東日本大震災 宮城県石巻市 ほか | DMAT:1(7) 医療救護班:6(52) 県救護班:2(13) こころのケア:5(11) 石巻日赤支援:(19) 石巻看護学校支援:(4) |
- 派遣期間は最初の派遣(活動開始)日から最後の派遣(活動終了)までの期間
- 派遣等の状況( )内の数字は派遣延べ人数