心臓血管外科

心臓血管外科について

成人の心臓疾患の手術を中心とした診療を行っています。人工心肺手術から末梢血管の保存療法まで幅広い治療を行っており、最善の治療法が選択されるよう心がけています。また救急にも常時対応しています。

診療方針・理念

心臓血管外科では2016年から5人の常勤医師と1人の非常勤医師で診療にあたるようになりました。2016年の総手術数は322件で,弁膜症手術と冠動脈バイパス術(CABG)が多いのが特徴です。

弁膜症に対しては,僧帽弁形成術,大動脈弁温存基部置換術(David手術)といった自己の弁を温存する手術を第一に行っています。ご自身の弁を温存するだけでなく,より小さな侵襲で手術を受けて頂くために僧帽弁や心臓腫瘍では6-8 cmの肋間小開胸によるポートアクセス法,大動脈弁置換やオープンステントグラフトでは10 cm程度の胸骨部分切開によるMICS手術も積極的に行っています。この方法では,手術後の早期の回復が期待されるだけでなく,出血や感染症の発生も低いと考えられています。CABGでは脳血管に狭窄がある場合にはOPCABを行い,狭窄がなく人工心肺を用いる場合でも閉鎖式人工心肺を用いて血行再建を確実に行うようにしています。また,重症心不全に対しては補助人工心臓による治療も可能となっています。

大血管手術では人工血管置換に加えて開胸によるオープンステント内挿術(OSG)を行っています。また胸部ステントグラフト内挿術(TEVAR),腹部大動脈ステントグラフト内挿術(EVAR)では、腹部や胸部を切開することなく低侵襲の治療が可能となっています。末梢血管手術では他科と合同でカンファランスを行い、下肢血行再建が必要な場合はカテーテル治療に加えて積極的にバイパス術を行っています。下肢静脈瘤に対してはレーザー治療を取り入れ、美容的観点からも患者さんの希望に沿えるように心がけています。

術後の早期の社会復帰を目指して心臓リハビリテーションを積極的に行っており,術翌日から立位・足踏みを始めることで,心臓手術の術後入院期間が2週間程度に短縮されています。

診療実績(平成27年1月~平成27年12月)

手術・検査件数 総手術件数 337例
弁膜症 40例
  大動脈弁形成 1
大動脈弁置換 20
僧帽弁形成 15
僧帽弁置換 3
単独三尖弁形成 1
大動脈弁置換 + 僧帽弁形成 3
虚血性心疾患 56例
  単独CABG 55
  OPCAB 15
On pump beating 5
心室中隔穿孔 1
先天性心疾患 4例
  心房中隔欠損閉鎖術 4
心房中隔欠損閉鎖術 + 三尖弁手術 2
不整脈 10例
  心房細動 10
低侵襲手術(MICS) 14例
  僧帽弁形成術 8
心房中隔欠損 3
大動脈弁置換 1
Open stent 2
心臓腫瘍 1
心臓腫瘍 1例
収縮性心膜炎 3例
胸部大動脈瘤 38例
  解離性 24
  急性A型解離 14
Bentall 3
TEVAR 2
胸腹部置換 3
Open stent 1
非解離性 14
  TEVAR 5
Open stent 3
Bentall 3
David 2
腹部大動脈瘤 30例
  破裂 5
EVAR 7
末梢血管 127例
  閉塞性動脈硬化症 10(BK bypass 5例)
急性動脈閉塞 4
下肢静脈瘤 84
内臓動脈瘤 2
末梢動脈瘤 2
外傷 1
透析シャント(グラフト) 22
その他 2
臨床指標(治療成績)
2009年~2012年 手術死亡症例なし