当院は平成27年4月より地域がん診療連携拠点病院として、「地域がん診療病院」である北信総合病院とのグループ指定を受けています。長野赤十字病院は北信総合病院と連携・協力しながら、地域のがん診療の充実を図っています。今年度の連携状況は以下のとおりです。
合同総合キャンサーボード※の開催
お互いの紹介症例について検討し、連携・協力しながら治療にあたっています。現在は、当院の総合キャンサーボードへ北信総合病院スタッフが参加するかたちで開催しています。
北信地区肺がん診療連携研究会の開催
両病院呼吸器内科が中心となり近隣の病院と定期的に開催。治療の現状や症例の報告等を行っています。
がん化学療法に関する委員会への参加
当院の委員会に北信総合病院から出席していただき、レジメン(がんの薬物療法を安全に行うために薬の種類や量、方法などを時系列で示した治療計画書)の審査や情報交換を行い、標準的な化学療法を提供する体制を整えています。また、年1~2回程度は、当院のスタッフが北信総合病院の委員会に出席しています。
患者紹介による診療の実施
検査や治療の紹介またはセカンドオピニオン等、両院が連携をとりながら診療していることを説明したうえで、患者さんご本人やご家族の意向を尊重させていただき対応しています。
『がん相談支援センター』がん専門相談員の情報提供
日頃から連絡を取り合い、情報交換・情報提供をしています。がんのことなら“何でも”“どなたでも”相談していただける相談窓口として両院とも力を入れています。
緩和ケア看護やがん相談に関する事例検討会の定期開催
29年度から年1回、会場は持ち回りで開催しています。各病院の経験を共有し検討することで今後のケアに生かしています。
緩和ケア研修会への講師派遣
北信総合病院主催の緩和ケア研修会に、当院から講師を派遣しています。
放射線治療部門の人材派遣・人材交流
北信総合病院の診療機能確保のため、医師の派遣や放射線技師の研修受け入れをしています。
ピアサポーターの支援協力体制
北信総合病院より患者会、患者サロン開催時に患者の求めに応じて、当院で活動されているピアサポーターが支援協力しています。
キャンサーボード:手術、放射線療法及び化学療法に携わる専門的な知識及び技能を有する医師や、その他の専門医師及び医療スタッフ等が参集し、がん患者の症状、状態及び治療方針等を意見交換・共有・検討・確認等するためのカンファレンス(会議)のことをいいます。