診療科・部門
循環器内科・不整脈診療科

概要

循環器内科/不整脈診療科は10名の医師(9名が日本循環器学会専門医)で、虚血性心疾患・心臓弁膜症や不整脈など循環器疾患全般を診療しています。
2019年7月経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)を開始しました。高齢で開心術に耐えられない大動脈弁狭窄症の患者さんに対しても可能な、非常に低侵襲な治療法です。心臓血管外科・麻酔科やコメディカルとともにハートチームを結成し、万全の態勢で治療を行っています。これまでに220件の症例を治療し、2023年にTAVI専門施設に認定されました。
急性心筋梗塞は年間100~120例で、緊急経皮的冠動脈インターベンション(Primary PCI)を第一選択としています。循環器病センター医師の24時間365日院内常駐体制により早期再灌流が可能で、重症例にはIABPやPCPS・IMPELLA(2019年10月導入)等の補助循環を使用し、救命に努めています。
また低侵襲な320列冠動脈CTを積極的に行い、冠動脈造影検査時FFR測定や心筋血流シンチグラフィーを行い、心筋虚血の有無を機能的に評価して血行再建の適応を決定しています。血行再建にはRotablato、Diamondback、Shockwaveなど様々なデバイスを用いて治療を行っています。
末梢動脈疾患に対しては、心臓血管外科とともに合同カンファランスを行い、血管内治療を積極的に行っています。糖尿病や透析患者さんの重症虚血肢は増加傾向で、血管内治療・創傷処置など、形成外科とともに救肢に努めています。
2016年4月に不整脈診療科が開設されました。2016年5月クライオバルーンアブレーション、2019年10月内視鏡レーザーバルーンアブレーションを開始し、従来のカテーテルアブレーションに比較し時間が短縮し、心房細動に対するアブレーションが増加しました。また2017年3月皮下植込み型除細動器(SICD)、 2017年9月リードレスペースメーカー植え込みを開始しました。
心筋梗塞や心不全患者さんに対して、早期より心臓リハビリテーションを行い、早期退院やQOLの改善を目指しています。2018年6月より外来心リハも開始し、心機能の回復や二次予防に努めています。

診療科ニュース

パルスフィールドアブレーション開始のお知らせ 令和7年2月

パルスフィールドアブレーションは、不可逆的電気穿孔と呼ばれる技術を利用した治療です。カテーテルの電極間にパルス状の電圧をかけることでパルスフィールドが形成され、その中にある細胞が電荷の力を受けます。これにより細胞膜に回復不能な小さい孔が開き(不可逆的電気穿孔)、細胞膜の透過性が過度に進むことで、細胞死(アポトーシス)が引き起こされます。結果として、心房細動の原因となる肺静脈内の心筋から発生する異常な電気信号を消滅させることができます。
細胞死が引き起こされる電場強度は、細胞の種類ごとに異なることが知られています。この差(組織選択性)を利用することで、心臓周囲にある食道や横隔神経、肺静脈といった組織を温存しながら、標的となる心筋組織に対してのみ細胞死を引き起こすことが可能です。
 長野赤十字病院では、令和7年2月7日よりパルスフィールドアブレーションを開始しました(長野県内で三施設目になります)。この治療の導入により治療時間の短縮だけでなく治療に伴う合併症リスクの軽減が期待されます。
 治療をご希望される患者さんは循環器内科へお問い合わせください。

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診療実績

手術・検査件数

経皮的冠動脈インターベンション249件
・緊急冠動脈インターベンション87件
血管内治療57件
心筋焼灼術228件
・心房細動176件
ペースメーカー植え込み術78件
・新規植え込み52件
・ペースメーカー交換26件
植え込み型除細動器16件
心室再同期療法5件
経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)50件
大動脈内バルーンパンピング(IABP)23件
経皮的心肺補助装置(PCPS)7件
補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA)5件
(2023年1月~2023年12月)

スタッフ紹介

吉岡 二郎 (よしおか じろう)
役職:
名誉院長(第一循環器内科)
専門分野:
循環器一般、虚血性心疾患(とりわけ冠インターベンション)
卒業年:
昭和49年卒
資格等:
日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会名誉専門医
宮下 裕介 (みやした ゆうすけ)
役職:
部長(第一循環器内科)
専門分野:
循環器内科、心血管インターベンション
卒業年:
平成4年卒
資格等:
日本内科学会認定医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション学会専門医・指導医、日本フットケア足病学会認定師
経カテーテル的大動脈弁置換術Care Valveシリーズ指導医・SAPIENシリーズ指導医
臼井 達也 (うすい たつや)
役職:
部長(第二循環器内科・不整脈診療科)
専門分野:
循環器一般
卒業年:
平成4年卒
資格等:
日本内科学会認定医、総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本不整脈学会不整脈専門医、日本心血管インターベンション治療学会認定医
浦澤 延幸 (うらさわ のぶゆき)
役職:
部長(第三循環器内科)
専門分野:
内科・循環器内科
卒業年:
平成6年卒
資格等:
日本内科学会認定医、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医
橋詰 直人 (はしづめ なおと)
役職:
副部長(第一循環器内科)
専門分野:
循環器内科
卒業年:
平成17年卒
資格等:
日本内科学会認定医、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医、日本医師会認定産業医、日本経カテーテル心臓弁治療学会TAVR指導医
中嶋 博幸 (なかじま ひろゆき)
役職:
副部長(第三循環器内科)
専門分野:
循環器内科
卒業年:
平成16年卒
資格等:
日本内科学会認定医、日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医
由井 寿典 (ゆい ひさのり)
役職:
副部長(第一循環器内科)
専門分野:
循環器内科
卒業年:
平成24年卒
資格等:
日本内科学会認定医
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
依田 英貢 (よだ ひでつぐ)
役職:
医師(第一循環器内科)
専門分野:
循環器内科
卒業年:
平成30年卒
戸塚 信之 (とつか のぶゆき)
役職:
医師(第一循環器内科)
専門分野:
循環器一般
卒業年:
昭和58年卒
資格等:
日本内科学会認定内科医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医
中村 千枝 (なかむら ちえ)
役職:
医師(第二循環器内科)
専門分野:
循環器内科
卒業年:
平成23年卒
資格等:
日本内科学会認定医
日本循環器学会専門医

診療担当一覧

循環器内科

 
初診AM依田 英貢
橋詰 直人
宮下 裕介
中村 千枝
由井 寿典浦澤 延幸中嶋 博幸
PM 
再診AM吉岡 二郎
依田 英貢
浦澤 延幸
橋詰 直人
宮下 裕介
吉岡 二郎
戸塚 信之
ペースメーカー
クリニック
中嶋 博幸
PM依田 英貢
橋詰 直人
浦澤 延幸
中嶋 博幸
戸塚 信之
橋詰 直人
宮下 裕介
宮下 裕介
由井 寿典
依田 英貢
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浦澤 延幸
由井 寿典
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再診 臼井 達也臼井 達也