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研修医ブログ

朝の救急外来振り返りカンファ

はじめまして!研修医1年目のNです。

今回は「朝の救急外来振り返りカンファ」についてお話します。

ここ長野赤十字病院の救急外来には、2021年では救急搬送6623人(応需率99.29%)、Walk in 7086人もの患者さんが受診されています。すごい数字ですね…。そのほとんどの症例のファーストタッチを研修医が担当しています!

そんな研修医が救急外来で診た症例について、他の研修医と共有したり、上級医の先生方から色々と教えていただく場が「朝の救急外来振り返りカンファ」です。毎朝、8:00~8:20に開催しています。

今回僕が発表したのは、35歳女性・下腹部痛の症例です。発熱は明らかではありませんが、身体所見上は下腹部正中付近に反跳痛もあります。

先生「ちょっと鑑別挙げていってもらおうかな!」

研修医①「虫垂炎」 研修医②「卵巣捻転」 研修医③「異所性妊娠」 研修医④「腸管穿孔」 研修医⑤「尿管結石」…

消化器系、婦人科系のヤバそうな疾患や、尿管結石といったCommon diseaseを幅広くぽんぽん挙げてくれるみなさん。流石です!

痛みの性状に加え、食事・排泄などや、婦人科歴(○妊○産、妊娠可能性、最終月経、最終性交渉、婦人科受診歴など…)も詳しく聞くのが大事ですね。

特に妊娠については、CTを検査する上でも非常に大事。同意していただければ、妊娠反応検査を行うのがbetterと教えていただきました。

今回の症例では血液検査、腹部造影CTなど検査しましたが、最終的にPID(骨盤内炎症性疾患)が疑われ、入院となりました。発熱がなくてもPIDってありうるんですね…。いや、解熱鎮痛剤内服していたし、それで発熱がマスクされたかもしれない…議論は深まります。

「産婦人科的緊急疾患として茎捻転、卵巣捻転、異所性妊娠、PIDが代表的だから忘れないようにね。」と締めくくる先生。

今回の症例を通して、僕らに”若年女性の下腹部痛”に対応する翼が授けられました。

こんな感じで、毎朝勉強会をしています!同じ研修医が発表しているので、自分が似た症例に出会った時にどうすればいいかがより頭に残ります。さらに救急科、外科、小児科、放射線科、総合内科などなど、様々な専門科の先生方も出席してくださり、貴重なアドバイスもいただけます。研修医だけでなく上級医の先生方も唸るような会になることも…!

これからも毎朝出席して、どんどんスキルアップしていきます!

(研修医1年目N.I)